事業計画書
(令和7年4月1日から令和8年3月31日まで)
日本の景気は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復しています。
先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、アメリカの今後の政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
このような状況において、本町では各種施策の効果により、多くの方々が観光目的で休日や観光シーズンを中心に訪れるようになっています。当公社が運営する「そば処幸村庵」や、真田ミュージアム内のカフェ・ショップエリア、さらに町から指定管理を受けている道の駅「柿の郷くどやま」においても、多くの来訪者にご利用いただいております。
当公社としましては、観光客の皆さまに「おもてなし」の心で接し、管理・運営する各施設の環境を充実させ、快適にお過ごしいただけるよう努めてまいります。
令和7年度の事業について、以下4つを重点項目とします。
Ⅰ.史跡、名勝及び地域の特性を活用した観光事業
Ⅱ.特産品の利活用並びに新たな特産品の創出事業
Ⅲ.特産品の販路拡大のための宣伝並びに販売事業
Ⅳ.地域資源を活かす公共施設の運営事業
これらの取り組みを通じて、当公社の設立目的である九度山町の振興計画に沿った地域活性化を図ります。
Ⅰ.史跡、名勝及び地域の特性を活用した観光事業
1)地域イベントの開催と魅力発信
真田まつりや大収穫祭といった地域の特色を活かしたイベントの開催・支援をし、周知活動を行います。また、物販を通じて地域の魅力を発信し、多くの人々に親しんでもらえる機会を提供します。
2)観光エリアの魅力を広く届ける
真田庵や九度山・真田ミュージアムを中心としたまちなかエリア、高野山町石道を中心とした世界遺産エリア、玉川峡を中心とした自然体験エリアの情報を、道の駅内の世界遺産情報センターを活用して広く提供・地域資源を効果的にPRし、観光地としての価値向上に努めます。
3)連携を強化し観光基盤をつくる
和歌山県や九度山町、関連する各機関と密に連携し、観光を軸としたまちづくり事業に積極的に関与していくことで、地域全体での協力体制を強化し、観光を通じた持続的な発展を目指します。また、令和6年度に高野町・白浜町と3町で締結した観光まちづくり相互連携協定についても、公社として出来ることを探り、可能な限り連携していきたいと考えます。
Ⅱ.特産品の利活用並びに新たな特産品の創出事業
1)「そば」を通じた地域産業の振興
「そば処幸村庵」を中心として、「紀州九度山真田そば」の普及に努めます。地域の魅力を発信するとともに、そば職人の確保と育成を通じて、そば産業を地域に根付かせる取り組みを推進します。これにより、「そば」を町の産業として定着させることを目指します。
2)特産品の魅力発信と販売ルートの拡大
地元特産品の魅力を広く伝えることを目的に、観光客に訴求する商品の販売を行います。さらに、販売ルートの拡大を図ることで、特産品をより多くの人々に届け、地域経済の活性化につなげます。
Ⅲ.特産品の販路拡大のための宣伝並びに販売事業
1)ふるさと産品直売所の運営による地域農産物の販売促進
毎年10月から12月上旬にかけて、九度山町の特産であるひらたね柿や富有柿を中心に、地元農産物を販売します。近年の温暖化の影響で、昨年のような富有柿の不作は懸念されますが、農家との連携を強化し、品質維持や販売量の確保に努めます。また、地元農産物の魅力を積極的に発信することで、販路拡大と地域ブランドの向上を目指します。
2)ふるさと納税を活用した九度山町の魅力発信
ふるさと納税の返礼品として、九度山町の特産品である柿や「真田ミュージアム」「幸村庵」の割引券を提供します。これにより、町のPRを全国規模で推進し、町の魅力をさらに多くの人々に伝えます。
3)農林総合研修センターの運営で観光需要を支える
清流・玉川峡の魅力を発信し、キャンプ客や釣り客の観光需要を確保します。施設内では、地元特産品の販売や休憩スペースの提供を行い、観光客が快適に過ごせる環境を整備し、観光と地域産品販売を連携させた取り組みを進めます。
4)訪れる人を迎える道の駅の運営と工夫
道の駅「柿の郷くどやま」においては、各部門の適切な運営を維持し、地域活性化と来場者の満足向上を目指します。
①直売部門の管理委託
株式会社プラスに直売部門を委託し、「産直市場よってって」を通じて県内産の新鮮な野菜や果物、特産品の販売を継続します。これにより、地域農産物の販路拡大を図ります。
②飲食提供部門の賃貸借契約
高野山タクシー株式会社に飲食提供部門を引き続き賃貸し、観光誘客につながる事業展開を促進します。
③施設の維持管理と利用促進
世界遺産情報センターやアミューズメント広場など、道の駅内の各施設の管理を徹底します。さらに、敷地内の空きスペースを間貸しの出店等で有効活用することで、収入確保に努めます。
④道の駅間の交流事業の推進
他の道の駅と連携し、特産品の相互販売を通じて交流を深めます。特に、姉妹駅である石川県志賀町の道の駅「ころ柿の里しか」とは交流を密にし、九度山町と志賀町のつながりを強化していきます。
これらの取り組みを通じて、道の駅全体の機能強化と地域経済の活性化を図ります。
5)つながりを広げる頒布の取り組み
当公社独自の顧客獲得を目指し、販路拡大と地域特産品の普及に取り組みます。各種イベントへの参加を通じて、パンフレットや注文書を配布し、新たな顧客層の開拓を図ります。また、行政や生産者、JAと協力し、より広範囲に販路を広げ、地域産業の活性化に寄与します。
6)イベント参加による特産品PRの強化
国や県、その他公共機関が主催する展示即売会やイベントに積極的に参加し、九度山町の地元特産品をPRします。これにより、特産品の認知度向上を図るとともに、新たな販売機会の創出を目指します。イベントを通じた直接的な顧客との接点を大切にし、交流を深めることで地域全体の魅力を広く発信します。
Ⅳ.地域資源を活かす公共施設の運営事業
九度山町の管理条例に基づき、以下の施設を適切に管理・運営します。これにより、地域の活性化と来訪者の利便性向上を図ります。
1)道の駅「柿の郷くどやま」及び世界遺産情報センター
指定管理者として施設管理に取り組み、情報発信を強化することで来訪者の満足度向上を目指します。
2)農林総合研修センター及び松山常次郎記念館
両施設の目的を十分に発揮できるよう適切な運営を行うとともに、施設のPRを通じて利用促進と誘客に努めます。
3)九度山・真田ミュージアム内のカフェ・ショップエリア
来館者の利便性を確保し、地域住民との交流の場としての役割を担いながら、地域全体の魅力を発信します。
一般財団法人 九度山町柿の里振興公社
理事長 三浦 和德
